最近、あおり運転だの何だので騒ぎがあって、ドライブレコーダーが爆発的に売れているという。だが、以前からつけて使ってきたおかげで、私なりにドライブレコーダーへの不満や要望を抱くようになって…
買い換えきれずにいる。その、買い換えを躊躇わせている幾つかの要素を、整理して記してみよう。

丸二年以上使っている、Rexing V1。
良い品だが、ピカソではラジオにノイズが発生した。
1. 固定方法
先ず、いつまでたっても吸盤でくっつける製品が「多すぎる」。吸盤での装着では、必ず、落ちる時がくる。それが停車時など運転の邪魔にならない時ならばまだしも、走行中ならば集中力は殺がれ、視界も邪魔される。ゆえに、臨時の、かなり短時間の利用でない限り、吸盤での装着では駄目だ。
2. ダッシュボードの映り込み
画角が広いのは良いことだが、ダッシュボードのてかりがフロントガラスに反射して、画面に写る。これを防ぐには、フロントガラスと密着させて周辺の映り込みを切る、フードのような仕掛けが要る。既存のものでもフードのようなアクセサリを考案すれば、ある程度は防げるようになるだろうが、手っ取り早いのはレンズ周辺をフロントガラスと密着させることだ。ドライブレコーダー本体とレンズ部分をピッタリ、両面テープで固定するような製品が、望ましい。
3. 電源ノイズ
フルセグやワンセグの受信に影響が出たり、ラジオの受信能力に影響するなど、電源からの影響が小さくない製品は、存外に多いようだ。私も、シトロエンピカソの時には、ラジオの受信に問題が生じた。この課題は車種にもよるから、尚更対処は難しいだろうし、ノイズ対策にはコストもかかるだろうが、真面目に取り組んで欲しいところだ。
4. 後方監視
あおり運転が問題となったことから、後方も撮ってくれたらという願いを持つ人が増えたのではないだろうか。幾つか、前後を同時録画する製品もあるにはあるが、後方カメラの画質が前方カメラに比べて劣るものばかりだ。
5. 駐車監視
車にいたずらをされたり、当て逃げされたりするのを考えて、駐車監視機能が欲しいという方も多いだろう。だが、電源を常時与えない限り、振動や動きを検知して録画を開始する、そのトリガーのためのセンサが働けない。そして、その常時電源は、言う迄もなくバッテリー負荷になる。もし、駐車時監視・撮影機能のための電源が太陽電池と充電池から供給される電源で賄えるなら、ややこしい配線の手間はなくなる。カメラを長く動かし続けるのが苦しくても、振動センサだけ生かすのなら、既に十分賄えるだけの材料や技法はあるだろう。
6. 画質
fullHDまでは、やってきた。だが、4Kはまだ、極めて少ない。ドライブレコーダーなるものが出現し、それがfullHDになるまでは着実だった発展が、ここにきて「これで十分だよね」という感じで止まっている気がする。なぜ4Kが望まれるかといえば、必要な部分を拡大する場合の鮮明度が違うからだ。
まとめ
ドライブレコーダーという商品は、新しいメーカーを生みだし、或いは既存のカー用品メーカーにチャンスを与えた。一方で、不思議なことに大メーカーはあまり、製品を出していない。ナビなどと連携させるカメラをのぞき、名だたる大企業で出しているのは、HPとケンウッド、おまけでユピテルくらいではないだろうか。SONYやPanasonicは多くのメーカーにセンサを供給してはいるが、自社製品は作っていない。自ずと、製品を選ぶにあたって、ブランドで選ぶのに限界が生じる。
聞いた事もないブランドの製品を、品質は値段相応だろうと信じて選ぶのには、抵抗がある。だから、多くのwebページを閲覧し、或いはYoutubeの動画をチェックして、これならという一つを探す。でも、最後には疲れて、もうこれで良いだろう、となる。カー用品店に販路をしっかり持つブランドが、装着サービスも視野に入れると、最強だろうとも思える。
だが、万一の場合の証拠能力など、重要な意味を持つドライブレコーダーだからこそ、本当に良い製品であって欲しいと思う。メーカーがニューフェースだろうが老舗だろうが、或いはどこの国の製品だろうが、そんなことはどうでも良いというほどに、本当に良いものが欲しい。廉価な、防水ですらないアクションカメラを吸盤でぶら下げて「ドライブレコーダーでござい」のような製品じゃあないものが。
Posted by nankyokuguma at 11:48:28. Filed under: Vehicle
