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Thursday, July 14, 2016

現在入手できるドライブレコーダーの泣き所は、二つ。一つは、他の電波利用機器への影響の有無を確認する術がないこと。もう一つは、あの巨大でヘタると落ちてくる吸盤などのマウントの大きさだ。これまで三回、人柱よろしく「格安ドラレコは使えるか」と題して記してきたが、実は、どうにも納得の行かない状態になっている。それは… 三回の最後で導入したRexing V1で、画質などは文句ないのに、FMラジオの受信に影響してしまったことだ。

7〜8kmほど離れた西宮市にあるさくらFMという出力20WのコミュニティFM局の放送を聞きたいのだが、カバレッジエリアの端ぎりぎり。フェライトコアを電源ケーブルに取り付けても、改善しなかったこの障害は、Rexing V1の電源を抜いてオフにすれば聞こえるので、原因となっているのがRexing V1なのは確かだ。(7月16日追記 | 7月17日追記)

もし、自分でこれ以上の対策を施すなら、できるのは本体を開いて筐体内部に銅箔などを貼って、キャビティで遮蔽するくらいだろうが、あの小さな筐体を開いてどうこうするというのに、どうも躊躇してしまう。なんせ、一回目のドラレコ、USK-DVR01-1080Pの液晶を割ってしまった、我ながら情けない不器用さだ。

だからって、他の製品を見たところで、FCCなどの規定に準拠した品だとかというのが果たして、本当にそうした影響に配慮した意味なのかが、また分からない。と、いうのも、英語・日本語を問わず、www上にあるドライブレコーダーの評価記事は、画質や画角を云々するばかりで、ノイズにまつわる記述が皆無なのだ。せいぜい、FCCなどの認証を得た製品でワンセグに干渉したというような話がある程度。大丈夫だというカスタマーレビューなどがあっても、それがイコール私が困っている微弱FMラジオの受信障害について問題ないという意味ではないことは、Rexing V1で体験済み。

さらに、そこにはもう一つ、他製品の多くで気に入らないことがある。Rexing V1は形状及び装着方法としてはとても良い製品で、ルームミラーの影に隠れるように装着すれば、全く視界を妨げない。本体は若干大柄に思えたから、これは意外だった。両面テープでがっちり固定する方法は、吸盤のようにヘタれて落ちたりもしない。画角も広くて、おおかたの評価記事通り、写りも良い。おおよそラジオ受信に影響した件以外、これといった不満はないのだ。

本体がどんなに小さく軽くても、本体より大きなエリアを占有して視界の邪魔になるマウントじゃあ、困る。ググっていて、透明なマウント部品が売られているのを見つけたが、それを考えた人の気持ちが良く分かる。本当に、目障りなのだ。そのくせ、運転の邪魔にならないようにモニターは自動的にオフになります、などという。吸盤式は最悪で、そのうち必ず落ちる。走行中に落ちたのを貼ろうなんてしていたら、それこそ危なくてたまらない。


▲ 写りはすこぶるよろしい

2003年に実用化されたというドライブレコーダーが巷に広がりだして、もう5〜6年も経っただろうか。今、2016年7月現在販売されている製品群については、ここ数年、たいした変貌を見せていないように思う。たしかにHDの美しい映像が得られるようにはなったのだが、吸盤のマウントは旧態依然としているし、ラジオなどへの影響にまつわる基準もない、まだまだ未成熟な製品なのだ。

だが、未成熟だということは、先があって楽しみだという意味でもある。カメラ以外の部分でも、スマートなマウント方式のものや、太陽光電池式で配線不要のものなど、まだまだ開発の余地だらけ。カメラ機能でも、何よりダイナミックレンジの拡大と、広くて歪みの少ない画面の実現といったような、多くの発展余地があるだろう。しばらくは、それを楽しみに待っていたい。

ところで、Rexing V1は3月10日にファームウェアが更新されて、外付けGPS対応になった他、micro SDカードの64GBや128GBにも対応していた( http://firmware.rexingusa.com/ でSupportからFirmwareで製品選択)。早速更新したが、いかんせんGPSユニット、Rexing GPS Loggerは国内未発売。さぁて、どぉしたものやら…

【7月16日追記】

原因を探ったところ、やはり電源部分 … DC12V → USB5Vのシガーライタープラグ型電源が原因。原因は分かったが、これを開いてコンデンサを入れるとか、まぁ策がないじゃないとは言うものの…


【7月17日追記】

ググってみていて、「ラウダ ノイズレス電源ソケット XL-3100」が目に付いた。これはオルタネーターなどからノイズが発生していて、それが機器に回り込むのを防ぐために噛ませる、電源側の改善装置だが、まぁ試して損はなかろうと、購入・装着してみた。結果は、フェライトなどと同じで、若干改善はするが、完璧とは言えない。まぁそれはしかし、原因だと分かっている電源装置そのものを変えていないのだから、当然だろう。電源ノイズのレベル表示機能があり、組み付けた最初は、ノイズありを示すLEDが真っ赤に点った。それが、調整ダイアルを回すだけでグリーンLEDへと変わり、ノイズや障害は減ったから、まるっきり役を成さないものではない。

XL3100

困っている状況によっては、この器具による程度の改善だけでもかなり満足できるだろうし、何よりただ器具を間に入れるだけだから、誰でも簡単に対処できると思う。