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Friday, October 05, 2007

先日、今年の六甲山登山道に草が茂って危ないという話を書いたのだが、その六甲山登山道のうち、魚屋道ルートが下刈りされ、綺麗になった。

下刈りの終わった魚屋道

写真は、昨4日に登ったときの魚屋道。下刈り以前とは打って変わって、ルートがちゃんと分かるようになった。下刈りをなさった方々、まだまだ暑い中、ご苦労様でした。多謝。これで、踏み外してしまうような危険性は減り、子供たちが遠足で登っても安心。

蛙岩の前に座るカブ
蛙岩前

ちなみに、蛙岩は上の写真とは反対側の、ある角度から見ると、どうしてそう名付けられているのか分かる。でも、その角度を見つけるまでは、どうしてもガマには見えない。

ヤブに隠れてカブが見えない…


蛙岩を過ぎ会下山遺跡に向かって芦屋市側に入った途端、相変わらずネザサにルートが隠れていたり身の丈もある笹に阻まれたりする。我が友カブ(黒ラブ♂8ヶ月=写真)の先導で歩くと、カブも猪の臭いに釣られて時折獣道のほうへ入りかける。

そこは私たちにとっては幾度も通ったルートなのだけれど、登山靴を履いていてもズルリと滑るような脆い箇所も少なくない上に、猪が掘った穴が開いていたりもするので、週末登山の方々には捻挫などにくれぐれもご注意を ─ もっとも、登山者にとってはマイナーなルートなのであまり心配ないかも知れないが…。

普段こうして歩いていると、どうしてここで迷うんだろうと思ってしまう。だが、六甲山の特徴として「道があっても途中で消えている」という説があるが、これは獣道か、或いは砂防施設や電力線などに絡んで関係者が作業に入った跡などだ。六甲山には、そうした人を惑わすトラップが随所にある。恐らく、こうした条件に加えて、都市圏近辺の低山として侮られていることが災いするのだろう。

ちなみに、迷った時の鉄則は、

  1. 動かず体力を確保する
  2. 位置が分からず、体力もあってとりあえずもし動くなら、下らずに登る
こと。だが、2は、登れば見通しの利く場所に出て現在地を把握できるし、もし捜索されているとしたら、普通は捜索範囲が狭くて済み発見が早まるからなのだが、実は六甲山にはこれが当てはまらない。なぜなら、東西に長いので遭難したルートが分からない限り捜索範囲が広過ぎるのだ。ひたすら南へ向かえば確実に神戸市街へ出るし、登れば稜線を通る舗装路にぶつかるのだが、途中のルートを東西方向に歩いてしまうと存外にルートがぐにゃぐにゃと回り込んでいて方位の感覚が狂うのも、登山者をさらに迷わせてしまうのだろう。

会下山のルートの途中、木ゝの間からちらりと見える大阪平野

各登山ルートには所轄警察による携帯電話の所持を呼びかけたポスターも貼られているが、山頂付近では圏外で通じないブランドもあるし、登りだしてから携帯電話をと言われても、家に置いてきていたらどうしようもない。とにかく、信じられないようなところで迷うのが“山”だ。くれぐれも、侮られぬように。

風吹岩にて

10月25日追記

風邪をひいてしまって間が開いたのだけれど、22日に風吹岩まで登って、芦屋側も綺麗に草刈りされていることを確認したので追記・報告したい。恐らくボランティアの方々の御努力によるのだろうと思う。会下山遺跡は教材でもあり、周辺登山道の整備・メンテナンスは山歩きのみならず教育的な面でも大事なことだと思う。草刈りには幅広い値打ちがあるのだ。

写真左:22日 風吹岩にて