4日付で、Nityの解約手続きを行った。かれこれ20年ほども続いたNityのID PBC01234(引っ越し屋みたい…)も解約画面が見納め。それなりの感慨はあるけれど、これも潮時というものだ。
そもそも…
かれこれ5年もFTTHだから、アクセスプロバイダとして利用していない。以前はまだ海外ローミング利用の可能性があったのだが、それも、Wi-Fiが普及しホットスポットがこうも増えてくれば、もはや価値がない。いざともなれば現地で、その時に有利なプロバイダと契約する手もあるのだから、何もNiftyの契約を存続していなくても構わない。バックアップと思ってこれまで我慢してきたが、IP電話でFTTHの信頼性が高くないといけないと言われる時代なら、接続のバックアップもまた違ったものを考えるべきだろうし、64Kbpsなんて速度ではバックアップもへったくれもない。その速度でメールだけなら、ケータイでつなぐ手もある。
アクセスプロバイダとして利用せずにいる契約は、今はもうメニューには見あたらない。月々の料金は1627円。安いとも高いとも言い難いが、年額で19,524円を、何もしないただの控え接続のために支払うのは、この期に及んでは無駄だ。かくて、名残惜しいPBC01234を捨てて、解約と相成った。
思い起こせば、オーストラリアから300bps音響カプラーを使って国際電話を介して接続していたのは1987年。モーテルの一室で通信していると隣室で内装工事が始まって8ビートのカナヅチドンドン…なんてハプニングが昨日の事のように思い出される。その後、国際VAN経由の通信も行うなど、データ通信の写真送信への活用の途を拓いてきたつもり。NiftyのSIGやCUGで出会った友人は多い。
だが、もはやNiftyに年間2万円近い金額をFTTH障害時の保険として払う必然性は、ない。実は“大容量の無料ウェブメールサービスを始める”というニュースを読んで詳細を知ろうと久々にサイトにアクセスしたのが発端だ。“接続会員以外でも利用でき、メールの保存容量は 3ギガバイトと国内最大”なんて言うから、仕様によっては使えるかと思ったのだが、まるっきりこの新サービスに関する情報は掲載されていなかった。で、ふと月々1627円を払い続けていることに目が行った。うぅむ…1627円払い続けて使うのがAnonymousのニフティのメールアドレスだけじゃあなぁ…。
そもそも、メールボックスにメールを残すのが普通だなんて、いつから始まった習慣なのだろう。メールサーバーのメールは削除し、ローカルのメールアプリでの保存に加えてバックアップを残すのが常道じゃなかったのかね、と思う。いちいちブラウザでメールサイトにアクセスしてなんて、まどろっこしくてやってられない。
そんなわけで、Niftyは利用者を獲得しようとして始めたサービスなのだろうが、少なくとも私という古参会員を1名失ったわけだ。ひょっとしたら、同じようにサイトにログインして同じように感じてしまった会員が結構いるかも知れない。惰性で払っている少額の会費は案外、“塵も積もれば山”。存外のダメージが新サービスで増える会員を相殺するほどになることはないだろうけれど、これは、既存会員が残っていた理由であるSIGやCUGをWebに譲ってアドバンテージを与えてこなかったツケだ。今でこそWeb2.0のサービスだと持ち上げられるSNSなんて、CUGと何が違うというのだろうか。Webインターフェースのせいで、巡回しづらくなっただけじゃないか。
かくして、一見良いように発展しているかのように見えて、実はサービス低下しているものが、他にも案外ありそうに思えてきた。脱退手続きが面倒だからと惰性で続けているメンバーシップが他にもあるなら、この際、見直したほうが良いようだ。
Posted by nankyokuguma at 11:37:51. Filed under: General
