Skip to main content.

Thursday, December 04, 2008

さぁ使おうという段になって、電池切れ ─ 誰にでも覚えのある、良くあることだけれど、これほど大きな課題が未だに解決しないなんて、と思うことの一つが、これだ。

例えば…

腕時計は電池交換が面倒だというんでソーラーシステムを搭載したり、自動巻の昔に戻ったり。開閉すると防水機能に影響するから、これは必然的な流れで、何でもかんでも電気仕掛けが上等というわけじゃあない、という典型的な例だ。

話は、前回稿を改めてと書いた充電について。携帯電話を高齢者に持ってもらう上で一番の障壁は、実は充電だと思っている。通話機能の扱える方々なら、まだ文字を大きくするとか、既存の高齢者向け携帯電話のようにシンプルなボタンにするといった策はある。

だが、前提が携帯電話など使えない方となると、話が違う。私の理想を言えば、そのデバイスさえ持ち歩いてくれたら、GPSで居場所を確認したり、遠隔地から内蔵カメラを操作して周囲の状況を音とともに集め、本人が置かれているであろう状況の判断材料にするとか、つまりは持ち歩けるWebカメラのようなものが思い浮かんでいるし、携帯電話にも、そうした機能の一部を提供しているものが既にある。だが、この手のデバイスに欠けているのが「充電」の対策だ。家族が同居していれば、家人のデバイスの充電の世話は任せていられる。けれども、独り暮らしの年寄りを遠隔地から見守ろうと思うと、最後に充電でひっかかる。

例えば、無線送電。帰宅時や就寝時、デバイスを決まった場所に置きさえすれば充電する ─ そんな携帯電話なら、充電が頭にない高齢者でも毎日気づかぬうちに充電できる可能性は高くなりはしないだろうか。介護などを念頭にしたロボットの中には、自分で充電ステーションに戻る機能を備えたものがあり、想定される状況において充電を失念する可能性にまで配慮が至っている好例だ。

iPotという電気ポットを使って使用時間を知らせてくれるサービスは、この充電の課題をクリアしたスグレモノではあるが、本人の外出時には役しない。本人が外出時に必ず持って回るハンドバッグや靴、帽子やベルトといった欠かせないモノが、前述のような機能を備えていてくれたらと思うと、電源や充電といった動力源の問題は、是非解決してほしい課題なのだ。