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Wednesday, July 09, 2014

やっと出た望遠ズーム EF-M 55-200mm f4.5-6.3 IS STM
もうちょっと長く、もうちょっと背景を整理して…標準の18-55mmでは歯ぎしりするようなそんなところを補う望遠が、ようやく発売に。EOS-M用の、EF-M 55-200mm f4.5-6.3 IS STMである。
86.5cm 260gr
APS-Cフォーマットだから、35mm相当換算で88mm〜320mmとなるその焦点距離は、おおよそほとんどのニーズを標準ズームと二本でカバーする。

サブ機としての万一の時のバックアップだったり、或いは常時持ち歩き用途としても、とてもコンパクトに、しかも高いレベルで画像・映像を残す用途をカバーするのに十分。これ以上はEFレンズの出番で、つまりEOS-M専用レンズでの守備範囲が整ったと言って良いだろう。
長さの差 25mm

発表されてすぐに予約を入れたおかげで、早く手に入ったその55-200。第一印象は「軽い」。装着してみると、長いといえば長いのだけれど、その差は僅かに25mm。重量260grのそれは、まさに邪魔にならない長玉である。

ファインダーがなくモニタでの確認となるので、顔に押しつけてホールドできず、手ぶれ防止のISは必須。それでも、高感度での低ノイズと相まって存外に使いやすい印象なのは、モニタで対象を見ている時からISが有効に機能するからだ。

自ずと、ターゲットをフレームに収めるのも、望遠域でもさほど難しくない。ピントを合わせる箇所をタッチスクリーンで指定できるのは、この望遠でも重宝する。

コンパクトにまとまる
ざっと撮ってみた感じからしても、とにかくファーストインプレッションは「上出来」。

比較
最長端200mmで前玉がにょっきり伸びた状態はさほど恰好良いもんではないが、コンパクトさとバーターなのだろう。
F値が変わることと相まって、総じて設計に無理もなく、画質は、さすがにLレンズと比べれば見劣りするものの、ほぼ満足すべきレベル。むしろ、いかにMade In Taiwanとはいえ、値段と重量を考えたら、良くここまでツメたと思う。

超焦点側では前玉がせり出す
作例
軽いレンズの有り難みは、バランス。いかにEFやEF-Sが使えると言っても、そこはあのボディに装着するレンズ、自ずとバランスが悪かった。それに、非常用と割り切ったとしても、主撮影に使っているレンズをMに交換する一瞬はあまりにも惜しいし、往々にして、万一のケースというのは、そんな暇のないときに限ってやってくるから、望遠系主体だったり、広角で撮りながら望遠で押さえておきたいことがあっちのほうで発生したなんてことを想定すると、どうしても持っておきたい一本だ。

作例


EOS-Mをこれからのステップアップの足がかりにするも良し、EOSで揃えた機器での撮影に、万一のときのバックアップとしても良し、この望遠ズームが加わったことで、Mの頼りがいは倍増した。EF-M 55-200mm f4.5-6.3 IS STMは、有意義でコンパクトな、小粒だからこその価値ある「本格」望遠なのである。

まだEOS-MやM2をお持ちでない方には、レンズキットがオトクだろう。EF-M 55-200mm f4.5-6.3 IS STMの含まれたダブルズームキットもある。私は、他のなんちゃって一眼(ミラーレス)はお勧めしてこなかった。しかし、今は実際に重宝し、毎日常に携えて使っているから言える。EOSの資産があってもなくても、これからの写真をモノにしてゆくのに、これは損のないカメラとレンズだ。

作例1 55mm
▲ 55mm f5.6 1/25 ISO3200 手持ち夜景モード
作例2 100mm
▲ 100mm f5 1/30 ISO6400 RAW Silkypix DSP5
作例3 200mm
▲ 200mm f6.3 1/60 ISO12800 手持ち夜景モード
作例4 106mm
▲ 106mm f5.6 1/200 ISO400 RAW Silkypix DSP5 / 良い犬の写真を撮るには、アングルを下げるのがコツの一つ。だが、DSLRでは下げるにも限度がある上、アングルファインダーなどでは動きが追いにくい。バリアングルモニタが一つの回答だが、視野角が広く鮮明なEOS-Mのモニタも、こうした撮影で重宝する。

[ キャノンWebサイト EF-M55-200mmのページ ]