中秋の名月。2007年は満月の前なので、やゝ欠けている。

右は翌日。欧米ではこの月を特別にHarvest Moonと呼ぶのだそうだ。洋の東西を問わずひときわ明るい月を愛でる気持ちは一緒かと思いきや、月明かりをたよりに遅くまで働く落ち穂拾いの農夫が由来なのだとか。
この右の月はEOS1DsMk2で撮影。フルサイズ1620万画素の描画をお楽しみいただけるよう、SWFで拡大できるものも作ってみた。
言わずと知れたあの皆既月食。生憎の天候だったが、雲間から僅かに覗いた皆既月食状態の赤い月をなんとか撮影。
21時近くなってようやく雲間から月食状態の月が出てきたので、後半は連続して撮影出来た。コンパクトなOrion152mmだから、条件の急な変化にも気楽に、すぐに応じられる。300mmを担ぎ出して、曇ったからと諦めて撤収した後でまた出てきたなどといったらたまらんだろう。高精度ミラーのおかげで20cm級に匹敵する画質が得られるのも有り難い。
部分月食を Canon EOS 1DsMk2 で撮影。
強風と雲で遮られ、全く思うように撮れるはずのない夜だったけれど、月食とあっては望遠鏡を出さないわけには行かない。だけど、300mmを出そうものなら風で倒れるのがオチ。そこで、ベランダに152mmを設置した。画像としては酷いものだけれど、家屋が衝立になって風を遮ってくれたこともあって、雲の合間で何とか、この程度には撮影できた。残念なことに、最大食時は雲に隠れてものにできなかった。
撮影にはParacorrとPower Mate 2Xを使用。いつものように、RAWモード画像をSilkyPix ver2で現像し、さらにPhotoshopで仕上げている。
Canon EOS1Ds Mk2で撮影した満月。
1620万画素のフルサイズで月を撮ったらどぉなるか…と、やってみたのが左。2×パワーメイトを使ってもまだ、フレーミングには余裕がある。
残念ながらライブビューモードなんてないから、フォーカス精度は20Dの昔へ逆戻り…とはいっても、フォーカシングスクリーンの精度が高いのか、ちょっとはマニュアルフォーカスへの配慮が行き届いているのか、20Dよりはマシだった。
問題なのはむしろボディ重量で、普通にそのまま装着したのでは、フォーカサーが根こそぎたわんで光軸が完全にズレてしまう。ちゃんと、カメラの位置を上又は下にして、フォーカサーが重量物の影響を受けにくいように配慮する必要があるのはいずれのカメラでも一緒だが、その必然性がより高くなるわけだ。
決してシーイングが良いわけではない条件だったが、そこそこ、まぁ何とかというところだろうか。
Canon EOS20Daで撮影した月。
ご存知EOS20Daのライブビューモードは、こうした撮影ではレンズの絞りやフィルム感度の調整で光量を下げる必要がある。が、望遠鏡前に紙で作った絞りを置くなどしてうまく減光するなら、かなりのところまでピントを追い込める。
そうして撮影したのが左。ピントが良くなった分だけ、アンシャープを軽くできる。外周部分だけはアンシャープの度合いを下げたレイヤー画像で補ったが、下と比べればそのくっきり具合が分かる。
RAW現像はSilky Pix。それだけで、グレー部分の諧調の滑らかさがまるで違ってくる。間違っても、どっかの雑誌の座談会記事が書いていたような、RAWは使わずJPEGで決めてやるなんて方法をとっちゃいけない。なぜなら、調整後に再圧縮をかければ非可逆圧縮のJPEGではその都度ノイズを増やすだけだからだし、微調整は求める用途で必要となり、その調整分とは、撮影時において未来永劫のために確定して無視できるものではないからだ。
いやぁ、それにしても20Da、使いでがタップリありそう!!
152mmでの月の撮影機会を一月以上待っていた。快晴だけでなく、上空のジェット気流の影響が少ない月のある夜というのも、待ってみるとなかなか得難いチャンスだ。
それにしても、月の撮影は本当に難しい。一つには、ピントをクッキリさせるべくアンシャープをかけるのだが、外周に環ができるほど効かせるわけには行かない。だから、その限界のあたりで止ざるを得ず、土星などのようにパワフルに効かせられない。それに、コンポジットで質感を稼ごうにも、シンチレーションの影響が大きく、まずきちんと重ならない。
唯一の救いは、まるでコンポジットしたかのように仕上がるSilkyPixのRAW現像だ。
(Canon EOS 20D / Televue 2X Powermate / SilkypixでRAW現像)