カメラを持っていない写真家なんて、ただのマヌケである ─ そう思うから、出かける時は、ケータイやスマホを忘れても、コンパクトデジカメだけは持っている。持っているのは良いが…
さて、どうやって持つか。
他に荷のある時、携行するモノがあるなら、その鞄などに入れれば良い。だが、散歩に鞄は持って出ない。
カメラバックを持っている時ですら、主機材をバッグにしまった途端の何かとか、って一瞬はあり得る。そうして考えて行くと、何かがあったその時、早撃ちよろしく取り出せなくては意味がない。となると、ベルトに装着するポーチが良い。腰につけたカメラポーチには、カメラを、リストストラップをしたまま上から入れてから、ストラップを外す。出す時には、先ずリストストラップに手を通してから、引き出す。そうすれば、落とす可能性が減る。
ところで実は、つい先日、もうやはりこれじゃあセンサが古いよなぁ、と仕上がりにも潮時を感じたリコーGX200(写真左)に代えて、CanonのG7X markIIを仕入れた。そのレポートはいずれ改めて書くとして、さて、そこで、問題になるのがポーチだ。
カメラバッグでは、LoweproやTEMBA、DOMKEといった専業メーカーが、良いものを作っていて、長年愛用してきた。だが、コンデジだけは、それらは駄目。唯一偶然アメリカで見つけたTAMRACの5691という品が秀逸で、帰国後も複数を買い継ぎ、使ってきた。だが、それももう廃版。
代わりがないかと探す羽目になるのだが、今、手に入るコンデジやミラーレス用では、先ずLoweProのダッシュポイント。30だと、EOS-Mに標準ズームのEF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STMをつけたのがピッタリ収まる(写真左)。
20は、EF-M22mm F2 STMでバッチリ(写真右)。ベルクロで両側から挟んでしまうベルトループは、付け外しにいちいちベルトを外さなくても良いから、例えば空港の搭乗検査で外すのにもスムーズだ。もっとも私は、万一外れた時にそなえて、ショルダーストラップを短く切って縫いなおしてもう一つ、ベルトに回してかけている。
そんな、良さげに見えるダッシュポイントだが、実は、大きな欠点がある。予備のカードを入れるポケットはあるのに、予備のバッテリーを入れる場所がないのだ。
30ではやむなく、カードポケットの脇の輪になったタグ部分に輪ゴムを通して紐と結わえ、電池を止めておけるようにした(写真左)。が、20ではその空間が、ない。そんな欠点が解消されない以上、同じダッシュポイントの10にしたところで、G7X markIIで使う気にはなれない。
他のメーカーにも、細かいところで駄目なのが多く、ちょっとくたびれかけているが、まぁまだ良いだろう、というわけで結局、G7X markII用は5691にしておくしかなさそうだ。
5691は、LoweProダッシュポイントのようではないが、フックボタンとベルクロで二重に、ベルトループを固定するようになっている。つまり、空港だなんだといったシチュエーションでも付け外しが円滑な上に、しっかりしている。これも、万一にそなえて短くしたショルダーストラップを補う(写真左)。
もともとは単3電池4本をイメージしているらしきポケット部分は大きく、予備のメモリや電池が楽に入る。カメラの出し入れ部分の蓋は、ファスナーではなくバックルで、一瞬で開閉が適う(写真下)。ただ、もしここにもベルクロが補われていれば、万一、慌てての行動でいいかげんに収納した場合でも安心だろうとは思う。
総じて、そんなに良いポーチ5691なのに、だ。このポーチが廃版だという難題は解決しようがない。
前述のLoweProのダッシュポイントで、予備バッテリーの格納ができないという欠陥に困って以来、私は、この手のポーチについては、メーカーの人間が本気で試していないと感じている。5691は、随分長い間販売されてきたが、その出来の良さからしたら当然だったのに、現行製品は箸にも棒にもかかりそうにないガラケーケースの従兄弟のような有様だ。もっと、真剣に向き合ってくれないだろうか。かくて、5691がいよいよ駄目になる前に良い製品が登場するようにと、祈る日々なのである。
Posted by nankyokuguma at 20:32:37. Filed under: Photo