![スリングショット 202AW [収納編] タイトルイメージ スリングショット 202AW [収納編] タイトルイメージ](http://www.pictinas.com/tomilog/media/1/20110809-lowe202ttl.png)
以前から、両手が空いてフィールド移動を楽にしてくれるカメラバックを一つ、と物色していた。最も有望だと思っていたのが、202AW。猛暑のうちに使うことはないだろうけど、涼しくなったら活動開始できるよう、準備するようなつもりで、今回入手した。
このスリングショットシリーズは…
今更説明するまでもないだろうが、ショルダー部分が太い一本の帯。そのお陰で、後ろに背負ったバックをスイッと前に回して、すぐに機材が取り出せる。デジタルカメラグランプリで2011年金賞受賞の、評価の高いバックなのだ。
私の持っている主なカメラバックは全部で9つ。ロープロ8つと、テンバが1つ。大小様々なサイズと形状のそれらを、目的や機材に合わせ、必要を感じる都度買ってきた結果で、適宜使い分けている。最大のバッグ、ロープロのステルスリポーター D650AWとテンバは、どちらもノートパソコンまで入るようになっているが、その重さたるや、推して知るべし。それでも、仕事で必要となれば丸一日、担いでまわる。撮影中はボディとレンズが外に出るから、肩に担いでいるバッグは軽くなる。
しかし、山行きでは、両手が空かないと危ないようなシチュエーションがある。自転車や単車で移動して撮るのにも、両手が上手に空くほうが重宝だ…といったように、まぁ何かにつけ、このような背負うバッグのほうが良い場合がある。大昔は、重たい背負うカメラバッグは助手が担ぎ、先生は助手を呼び寄せてあっちを向かせ、機材を取り出していた。つまり、センセイが担ぐもんじゃあなかった。それが、今や一人で何役もこなすのが普通になったりして、背負うカメラバッグは、拠点間移動くらいにしか目的を見いだせなくなっていた。
そこに出てきたのが、このスリングショット。ちょうど、メッセンジャーバッグとバックパックを足して二で割ってカメラバッグにした様な、そんな存在である。だから、202…なんてことはなくて、100
・102
・200
・202
・300
・302
・350
と大きさを違えて7種類あるうちの、機内持ちこみも可能な中庸サイズが、202AWだ。
ロープロのバッグを使い出してから気付いているのは、昔のように一つのバッグがあれば事足りるなんて話じゃなくなってきた、ということ。銀塩のころは、一つのバッグ──私の場合はテンバのプロトラベラーが一つあれば、たいてい事足りていた。AFじゃなかったお陰もあって、FDレンズは細かったし、総重量も軽くて済んだから、中判(ハッセルブラッドなど)を伴ってもいけた。ウレタンが腐ってボロボロにならなければ、今でも使っていたかったほどだけど、それは望むべくもない。
中身がデジタルになった今は、オニのような重さで、嵩張る。一方で、機内持ち込み手荷物サイズは制約が厳しくなったから、想定される条件に合わせ、バッグインバッグも含め幅広く調整するしかない。唯一、ストロボ (現行品例 580EX II)は小さくハイパワーになって、昔のプレスストロボと積層電池なんて要らなくなったけど。
届いた202にそのまま突っ込んでみようとすると、下の図のように、どうにもならないと気付いた。EF100-400mm F4.5-5.6L IS USMは長すぎるし、EF17-40mm F4.0L USM
はフード径が大きすぎる。


ひょっとして私の機材がヘソマガリなんだろうかという感じがよぎったりもするが、最小数の機材で最大幅の能力を得るには極めて合理的だと自負しているので、そうは考えないことにして、パズルに取り組んだ。
入る位置を変えてみるだけでなく、他のバッグで使わずに余っている仕切りも使ってみたが、どうもうまく行かない。まぁしかし、運ぶ機材次第でどのみち変えなくちゃいけなくなる場合があるのだけど…。

結局、総重量6.2kgほどのセットを、先ず一つのパターンとして得た。同じロープロのトップローダーズームに100-400mmを備えたEOSを別に持つようにすれば、202AWにはもう一台のボディと短玉を収められる。スリングで手前に持ってくる際にちょっと邪魔になりそうだけれど、それも、一つの手だ。
一応、こうして詰めてみた結果からすると、想定される機材量次第では、とても良い選択になるだろうと思う。

レンズを詰めた空間は、1〜2泊の最低限の着替えなどでも良いのだし、副室にはお弁当なども入るだろう。それでも、フードをつけたままの標準ズームを備えたカメラをすぐに取り出して撮れる上に、雨が降っても、レインカバーが備わっている。重さについては、ちょっと高めの位置に背負えば、腰のところにも重量がかかって、肩のほうはさほど気に成らない。参考までに付け加えると、今まで、ロープロ製品でロックが外れるなどして困ったことはないが、ナスカン式の場合は、ロープロに限らず外れる事があるので、配線などに使う熱収縮チューブを利用して、リングが開かないように固定している。
そもそも、両肩で背負うタイプでは、どうしても肝心のカメラが取り出しづらい。いざここで、という時にすぐカメラが取り出せる点と、それを背負うことで両手が極めて自由で動きやすい点の両立では、スリングショットに勝るバッグはないだろう。あとは、このバッグを実際にフィールドで使うだけなのだが、それまでには涼しくなっていて欲しいなぁ、と願いつつ、使用レポートは、また改めて。
* 本記事の写真は全て RICOH GX200 で撮影しています
Posted by nankyokuguma at 18:30:02. Filed under: Photo
